-人型多関節アーム・ハンドロボット-

研究背景


 近年、少子高齢化に対する手術支援、介護支援を目的とした医療福祉分野等で非産業用ロボットが注目を浴びています。このような分野では、人間の生活環境への適用や人間への親和性の面から、人型ロボットが有効であると考えられています。また、現在人間の作業領域は多岐に渡っており、宇宙環境や災害現場といった人間が直接立ち入ることが困難な環境での作業も求められています。このような環境において、人間の作業を人型ロボットに代替させることは非常に有効であるといえます。
 そこで、本研究班ではより人間に近い複雑な作業が可能なロボットとして人型多指多関節ハンドロボット、そして多関節アームロボットにこのハンドロボットを取り付けた人型多関節アーム・ハンドロボットの研究を行っています。研究で用いるアームロボットは7関節を有し、ハンドロボットは4本指・13関節を有しています。また、ハンドロボットの各指先には6軸力覚センサが内蔵されています。

エキスパートマッサージシステム

 私たちはハンドロボットによる究極のマッサージシステムを開発しています。実際に理学療法士のマッサージのデータを取得し、それをロボットハンドで再現する研究に取り組んできました。今後の課題としては、凝りなどの生体情報を計測し、それに対して最適なマッサージ動作を実現する事が挙げられます。

多眼カメラを用いた把持・操り制御

 人が目で見て物体を認識し、手で持つという一連の流れをロボットシステムで再現します。物体の形状・位置の認識に多眼カメラを用い、ロボットハンドによって物体の把持・操り制御を行います。また、カメラの認識誤差があっても非接触から接触に移る際に過大な力がかからないような制御の研究も行ってきました。

人間−アーム・ハンドロボット間の双方向遠隔制御

 人間の指の関節角度をデータキャプチャグローブ(CyberGlove)により取得し、これをロボット側に送信します。送られてきた角度情報を基に、ハンドロボットを人間の指と同じように動作させることで、人間の指の動きをハンドロボットで再現します。また、ハンドロボットの各指先には6軸力覚センサが内蔵されており、物体を把持した際には物体からの反力を計測し、これを人間側に送信します。送られてきた力情報は、人間が装着しているワイヤ型の力覚提示装置(CyberGrasp)により再現することで、人間はあたかも自分自身が物を握っているような感覚を得ることが出来ます。加えて、3次元位置計測装置(FASTRAK)により人間の手先位置を計測し、ロボット側に送信することでアームロボットを人間の手先位置に追従した動作をさせることが可能です。
 これら情報のやり取りには一般的なインターネット回線を使用しているため、世界中のどこからでもアーム・ハンドロボットを操作し、遠く離れた場所にある物体を掴み、操り、そして移動させることが可能です。

 右の動画は、実際にアメリカのカリフォルニア州サンノゼから日本の豊橋技術科学大学に設置されたアーム・ハンドロボットを操作した際のものです。この実験の際は、アメリカ側と日本側の間で往復約500[ms]近くの通信遅延が存在していましたが、問題なくアーム・ハンドロボットを操作できることを確認しました。

研究内容

講義資料

高専連携

アクセス

リンク

同窓会


研究室内限定


ご意見・ご質問は まで